「この技術を広めたい。」という思いをビジネスにする方法
目次
バルセロナから、こんにちは。河野です。
今日も開封して頂き、ありがとうございます。
今回の欧州渡航も半分終わりました。
6日目にあたる今日の夜はバルセロナセミナー。
その前にホテルのカフェでこの記事を書いています。
今週は先日のフィレンツェセミナーでご相談いただいた中から
ひとつピックアップしたいと思います。
フィレンツェといいえば「歴史」
「歴史」といえば「伝統」です。
それだけに、「この伝統」を広めたいという
思いを持つかたもたくさんいらっしゃいました。
伝統ってのは要するに「手作業による技術」です。
質問にすると、、
「このすばらしい技術」を日本、世界へ広めたい。
そして残していきたい。
それでビジネスになれば最高です。
でもどうしていいかわかりません。
こういう思いです。
”広める”ためには何が必要?
たとえば、歴史があり人気もある都市や国の伝統料理を残したいと
考えるときにアイデアは二つに分かれると思うんです。
A:その料理を使ったケータリングサービスや
レストランを経営したりして体験する人を増やす。
その料金でマネタイズする。
B:その料理の技術を使える料理人を増やす。
でもたいていはBをしたいけど、
継承者が減ったからこそ
残したいと思い至ったのだと思うんですね。
じゃ、Aのほうがいいのかというと、
食べる人が増えても伝統が残るというわけじゃないということなんです。
雑談もはいっているので音声で
お聞き頂くと楽しんでいただけると思います。
音声はこちら
食べる人は「おいしい」とか、「また食べたい」と思うから
何度も食べたり、たくさん噂にするのであって
残すというインセンティブは特にないと思うんですよね。
かといって、
技術を学びたい人が純粋に増えなのも
インセンティブが弱いのかなって思うんです。
つまり生意気で酷な言い方をすれば、
「あまり技術そのものに需要はない。」
日本の伝統工芸とかも
そういう道をたどっていると思うんです。
世界遺産でもなんでもない
スペインの街がそのまま残っていて
景観がそこなわれないのも、
欧州の各地の観光ガイドが
厳密な試験によってしか認定されないのも、
需要によってだけ存続しているのではなくて
政策によって存続させているともいえると思うんですね。
だからこそ、
消費をする。利用をする。という側面だけを
「消費したい人から消費されてない」状態では
厳しいのじゃないかなと。
「じゃどうするか?」
ここからがアイデアです。
・広めることにインセンティブがある人に広げてもらう。
または、
・広めたり消費することそのものにインセンティブを付与する。
この2つが現実的だと思います。
今回の料理のケースで「広げることにインセンティブが在る人」
という探し方をしてみました。
料理教室を自宅でやっている人やこれから始めたい人には、
伝統的な料理を広げることにインセンティブがあるでしょうか?
普通に考えればないのですが、
ここでたとえば、イタリア料理の伝統的な調理法、素材選び、レシピ
盛り付けなどについて学んだという証を発行されれば
すこしだけ様子が変わるのじゃないかと。
つまり、
自分が生徒を集めるときに、
信頼の証明になりますので、
インセンティブがすこし増えることになります。
さらに、
全国的に(世界中でもいいですが)
認定制度を制度化して、
集客面でも支援してあげることができれば
インセンティブはさらに増えることになるかもしれません。
また、
認定機関として、
オリーブオイルとか、潮とか、そういう素材を
提供していけば、
マネタイズもしやすくなるのかもしれませんね。
当然、
「売れるものを売る」という原則には外れますので
労力は使いますが、
必要としてない人に無理して強要するよりはいいかもしれません。
もうひとつのン方法論。
・広めたり消費することそのものにインセンティブを付与する。
これはたとえば、革製品の職人さんの技術を残すのだとして、
要するにその技術が欲しくてしょうがないことって
なんだろうって話だと思うんですね。
皮製の商品を自社製造して販売したい会社にとって、
中国などの工場に発注するのだけど
サンプルの製造速度とかコストが割りに合わないという悩みがあるとしたら、
そのサンプル製造専門でその職人さんの技術を使うとか、
まったく違う工業製品にその技術が使えないか?考えてみるとか、
極論を言えば、
マーケットにあわせて職人さんに作るものを変えてもらうとか。
そういうことになります。
とにかく
「これは、いいものだから使ってみて」
という形よりも
すこし需要にあわせてカスタマイズしていこうね
ってことになると僕は思うんですね。
いかがでしょうか?
とくに欧州の人で
こういうアイデアを持つ人はたくさんいらっしゃいますが、
日本でもこういう活動をしている人はたくさんいますので
成功例の要素だけ模倣してみるのもいいかもしれませんね。
雑談
スペインの南のビーチ カディスからセビリヤへ
車を走らせながら道中ご一緒したベトナムの起業家 田中さんと雑談をしていたので、
そのままその様子を収録してみました。
スペインの道中記はもちろん、
欧州でビジネスするなら何をする?
グルメ話など会話していますので、
お聞きになってみてください。
・なぜ?二人ともスペインのバルにはまったのか?
・バルセロナのラーメン屋はなぜ売れたのか?
・欧州でビジネスするなら?
・アジアの起業家も欧州に行ったほうがいい理由
などなどです。
編集後記
さて、結局帰国便の飛行機でこの後記を書いていますのが
家族が空港まで迎えにきてくれるそうです。
むこうにいればいたで
楽しいのですが、
欧州で、世界の各地でいろんな経験をしたり
いろんな人とお会いするたびに
この年でも、僕の価値観は広がっていると思うんです。
「家族を連れてきてあげたいなー」
とまた強く思った帰国便の中でした。
ちなみに帰国便は予約がとれなくて、
中国国際航空でバルセロナー北京ー羽田でした。
担当のCAさんはやさしくて
ご飯も中華はうまかったですよ。
10時間快適なたびでしたが
機材のコンセントが全席壊れていたのと、
(CAさんがやさしくて全席チェックしてきてくれましたw)
北京空港のセキュリティやら
移動が超時間かかったあせったことですかね。
なんとなくいろんな航空会社にのって思うに
長距離だと、機材などのハードウェアはシンガポールエアライン
人の親切さというか暖かさといったソフトウェアは、
ANAとかJAL、アシアナや大韓航空という気がしますね。
あとエミレーツとか大御所にのらないと
まだ何もわかりませんが・・・
とにかく、旅は楽しいです。
*来週からも渡航記の続きお送りしますね。
(お詫び)
今回の配信遅くなってすみません。
欧州ではイベントがとても盛り上がったため
はりきりすぎて睡眠不足からか、
体調をくずしてしまい、
わかっちゃいましたが遅延させていただきました。
おまけに、準備ができたと思ったらポッドキャストのスタンドが
不具合でさらに後れてしまいました。
お待たせしたみなさま面目ありません。