新しいビジネスアイデアが溢れたときにやるべき1つのこと。
目次
<今日のサマリ>
【雑談】時代とともになくなる仕事。
【今週のトピック】新しいビジネスアイデアが溢れたときにやるべき1つのこと。
【編集後記】妻が家を出ていきました。
【お知らせ】日本の方へも無料相談受付開始しています。
【今週のトピック】新しいビジネスアイデアが溢れたときにやるべき1つのこと。
”新規ビジネスアイデア”を聞かせてもらうことは
仕事柄多いほうじゃないかと思います。
その後の経過はだいたい2通りです。
1つ目は妄想家の”妄想”として処理されるケース。
ダメージがそれほどなくて、
来月くらいにまた違う”妄想”で興奮していると思うんで
本人も忘れてたりします。(笑)
2つ目は「これはいけるぞ」ということで
どんどんお金も時間もかけて走っちゃうケース。
ご存知の通り近い未来にキャッシュを高確率で得る
ということを主目的にするなら、
新規ビジネスアイデアは2匹目のドジョウであるべきです。
2匹目のドジョウというのは、
売れているものを売るという意味です。
その場合はどんどん走っちゃうほうが正解。
「新規ビジネスアイデア」というのだって、
たいていは”これまでにないもの”や、”自分たちしかできないもの”ですから、
やってみなければ分かりません。
でも、ただ走ればいいということもないと思うんですね。
”ただ単に走る”というのは、
”売れると思って””売れること”を前提に
広告費、Webサイト、アプリ、システム、採用活用や
アイデアの展開を考えることにお金や時間をかけてしまったりすることです。
その場合のデメリットは、
時間がえらくかかってしまって途中に自信をなくして
リリースを永遠にしなくなってしまうとか、
売り出すまでにお金を使い果たしてしまい
売れるように商品やサービスを改善する余地がなくなって
売れないもの=求められてないものを
ひたすら売ろうとする虚しい努力をするか撤退するかなくなるといったことです。
しつこいですが
ビジネス、ましてや新規ビジネスアイデアというのは
やってみなければわかりません。
偶然あたることもあるし、
全然ダメなこともあるし、
なんか中途半端にうまくいくこともあります。
でも撤退するという決断をしたにせよ、
成功してそのまま継続しているにせよ、
最大の効果を最小の努力で得ている人というのはいるわけで、
新規ビジネスアイデアなりの進め方というのも存在すると思うんです。
ということで今日は、
新規ビジネスアイデアをそのまま走らせてしまう前に
やるべきじゃないかなと思う順番をお話したいと思います。
■それは本当にそうなのか?
僕が会社を辞めるときに描いたビジネスも、
新規ビジネスアイデアといってよいものでした。
誰に何を売るか?はこういうものです。
対象客は、
小規模の英会話教室。
問題点は、
良質な教材で差別化したい。(のではないか?)
良質な講師が確保したい。(のではないか?)
解決策は、
小規模の英会話教室を集めて共同体を作って教材をコストをかけて開発し、
各校で共有したり、講師採用データベースを作って人材紹介をしたりする。
(と便利なのではないか?)
課金ポイントは、
教材利用料や登録料、人材の紹介料、人材の派遣料など。
ここからが分岐点になります。
そう思ったままで妄想で終わる人はまーいいとして、
一般的にはそのまま走っていきます。
・教材の開発費はどれくらいかかるか?
・利用料をいくらにするか?
・サイトにどんなコピーを書くか?
・人材はどこで集めるか?
・今後どんな発展が見込めるか?
サイトやチラシを作って
DMを送るのか
広告を掲載するのか、そんな流れで
相当な時間をかけてリリースされると思うんです。
ひどい場合は、
教材も半年くらいかけて開発したり、
人材も100名くらい募集するまで準備を進めたりもします。
ただ、このアイデアには
見落とせない大事なポイントがあるんですね。
商品が売れるかどうか?
ということはもちろん仮設です。
でも、誰に何を売るか?の
誰に何をのところすら全部仮説なんですよね。
Q:そもそも小規模の英会話教室ってビジネスになるほど存在するの?
Q:そもそも良質な教材を欲しがっているの?困っているの?
Q:そもそも良質な講師の確保に困っているの?
こういう仮説の前にある仮説、
「前提条件」があるんですね。
つまりこの3つの問いがYESじゃないなら
何をしたって売れるはずがないわけです。
当時の僕も前提条件をまずは確認することからはじめました。
Q:そもそも小規模の英会話教室ってビジネスになるほど存在するの?
(結果)
リサーチ会社の資料や、タウンページの資料、名簿屋のリストを
確認すると大手合わせて1万くらいはありそうです。
中小はその半分5000。10%のシェアなら500社です。
存在するということにしました。
Q:そもそも良質な教材を欲しがっているの?困っているの?
Q:そもそも良質な講師の確保に困っているの?
(結果)
タウンページのリストから小規模な英会話学校だけリストアップして、
アンケートをしてみました。
今でいえば無差別メール配信をしたわけです。
”英会話教室の経営アンケートを実施します。
結果は答えていただいた方にだけ公開しますのでご参加しませんか?”
みたいなアンケートです。
1000通くらいおくって15件ほど回答を得ました。
答えは No 人材にも困ってないし、教材は市販のを使うほうが効率的です。
という回答(笑)
しかも。それより英会話教室はもうしんどいから別のビジネスがしたい。
みたいな回答が多い。
ここで僕の前提はほぼ崩れました。
であれば問題解決策であるサービスは意味を成さないので
「やらない」ということにしたわけです。
予断ですが、逆にみなさん集客できない商売で
もっと集客をしたいと思っていたり、
集客しやすいビジネスに変更したいと思っているのが
悩みなのだなという事実がわかったので
集客できるホームページ製作というあたりに
当時の僕は舵を切りました。
こういう確認しやすい前提を確認せずに
妄想のまま多大で完璧に近い準備をすることって
多いのですね。
先日のポッドキャストでも取り上げましたが、
iphoneケースを売りたいなら
架空のケースを画像で作成して
販売してみてもいいのじゃないかなって思います。
僕はこの後も、
いくつか失敗をしますが、
そのケースが多かったですね。
集客できるホームページ作ります。
ということでいけると踏んでリリースしましたが
全然成約できない状態が続いたんですね。
そのとき、
Q:集客したいと思っている小規模の教室は多いのか?
Q:集客したいと思っている小規模の教室に一括で制作費が払えるお金があるか?
このうち悩みはあるか?については、
ランディングページで「集客の無料相談」という反応をとってみて、
数多く反応があったので前提が正しいことがわかりました。
後者のお金が払えるか?については
まともに前提を確認せずにいきなりセールスして
お金がないのだなという事実を知ったわけです。
もちろん後でわかったんですが、
最初にいくつかの見込み客にこの辺を直球で聞いていれば
数多くの見込み客へ違う解決策を提案できたと思うんですよね。
■”まずは売る。”の本当の意味。
ビジネスの秘訣は?
1.売る
2.準備する
と良くいわれていますが、
まさにこの順番には前提を先に確認しておけという
意味が含まれていると思うんですね。
今日本のメンバーさんと
ある専門資格のオンライン学習サービスをリリースしようとしてますが、
この順番で前提を確認していこうとしています。
具体的には、
先生の確保も後、
教材も後で全部作ります。
まずはランディングページを作って
ABテストで実際見込み客が想定通りの行動をしてくれるか
確認したいんですね。
無料お試しのあとに、
本コースを受講する場合、
無料お試しに申し込むという行動すらないなら
前提が崩れるわけです。
当然コピーの問題ってこともあるので
一定のクオリティでコピーは書くし
考えられるすべてのパターンをABテストします。
■新規ビジネスが興奮する訳
実は仮説の中に仮説を立てる。
「○○という人がいるはずだから、
○○というサービスを提供すると役立つのでは?」
こういうビジネスアイデアのほうが人間は興奮するようです。
なぜなら、
仮説の中で仮説をたてているので
不安要素がないというか、うまくいくというイメージを抱きやすいからなんですよね。
逆にすでにやっている人がいるサービスを
提案されると条件反射で
「それはみんなやっているし・・・」
と否定的になるのも同じ理由です。
事実がわかっているところで
いかに儲けるか?という本来使うべき脳みそを
使わされるからなんですよね。
地道な努力とか
微妙な差を積み重ねて圧倒的に売り上げをあげていくといったことが
あまりにリアルに想像できるからです。
新規ビジネスも仮説の中の仮説が両方事実になったときには
地道な脳みその努力をしていくことになるんですが
心地よさでいえば仮説の中で泳いでいるほうが
制限がなくて楽しいのですよね。
そう考えると、
新規ビジネスアイデアというのは
高揚している状態を意地悪にもリアルな確認作業に
戻すというのがポイントなのかもしれませんね。
さて、みなさん。
1個は毎月思いつくであろうそのビジネスアイデア。
前提は確認しましたか?
【■今週の雑談】
パターン分析
ABスプリット
コホート分析
AIアナリティクス
いろんな科学的なマーケティングの手法がありますが、
学べば学ぶほどどんどん人の手ならざるもので
正解に近づいていけるようになったんだなって思います。
なんでも、
東京オリンピックの後くらいには
完全自動運転のタクシーくらいは
実用できてるとかいないとか。
ということで
いよいよ失われる仕事が増えるといわれてますね。
正確には失われるというより、
実はたいして有難がられない仕事ということです。
昔で言えば氷屋。
コンピューター黎明期ならキーパンチャー。
最近だとWebデザイナー。
だからこそ、
その時代に人でしかなしえない専門スキルを得ておこうとか
難しい話を突きつけられちゃうわけです。
でもね。
最新になればなるほど情報には
歪がでるものじゃないかなと。
格差といってもいいですね。
今でもスマホをおじいちゃんに教えるということで
高額なレッスンフィーをとる人もいるし、
今後もこの格差は人間が人間であるかぎり
残るのじゃないかなと。
ITを駆使できる人 vs ITを使えない人。
宇宙を利用できる人 VS 宇宙なんて怖いと思う人。
ロボットを使える人 VS やっぱり人間が一番と言っている人。
この感性があれば自分の生きる時代くらいは
食いつなげるという話もありますよね。
結局は
今日のネタ
誰が?何を?求めてるのか?
の前提を気にしておくことなんでしょうね。
【■編集後記】
妻と息子が家を出ていきました。
今日のタイトルはティーザーです(笑)
妻と息子が息子の友だち母子と旅行に行きました。
その間娘と2人。
僕は日中は予定をいれずに
娘に付き合うことにしました。
リクエストは「胸キュンなアニメ映画」
ピクサーとか
くれよんしんちゃんとかなら
笑えるのでよかたんですが
胸キュンとは・・・
しかもアニメです。(笑)
起きてられるかなーと不安になりつつ
リクエスト通り
「君の名は」というアニメ映画を見にいきました。
なんでも興行収益の記録更新をしていて
たしかにいまだに前日でも満席の劇場が多かったです。
で、僕にとって苦行であるはずの
胸キュン映画が始まりました。
結果、
期待はあっさり裏切られました。
面白いんですね。これが。
大人のおっさんでも面白いと思いますよ。
ものすごく切ないお話なんですが。
1800円の価値はありました。