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ナイフのように尖って人に優しくできない起業家さんへ。

こんにちは。河野です。
今日も開封していただきありがとうございます。

【今週のトピック】ナイフのように尖って人に優しくできない起業家さんへ。

音声版はボリュームたっぷり。音声版はこちら。

「河野さんここ数年、表現が丸くなりましたね。」

「河野さん優しくなりましたね。」

ポッドキャストを8年くらいやってますが、過去からのリスナーさんによく言われます。

起業してからもしばらくキツかったですが、実は起業する前の30代前半くらいはもっとキツかったです。

◼️あるイマドキ女子を泣かしてしまった話。

ある時、新入社員の育成を任されました。
まだ学生の雰囲気の残る今時の女性でした。

僕が彼女に提示した育成プランは2つ。

A;みんなに愛されながら自分のペースで育っていく新卒プラン
B;1年後には中堅社員ともハレるスパルタプラン

その企業がベンチャーだったのもありあすが、彼女が選んだのはスパルタプラン。

「私は年齢が若いだけ舐められたくないんです!」

人へのあたりがキツい僕は、そのキツさのままスパルタで責任感をもって教育をやりました。

ある日、ユーザへ提出する資料を作成してもらっていたときに、
何回も何回も何回も彼女が書いた資料にダメだしをしていました。

何回めかのダメを出した時です。

突然彼女が涙を流しているわけです。

「私は一生懸命やっています。なのに一言も褒めてももらえない、否定ばかりされるなら、もう私にはできません・・」

僕はキツイくせに気が弱いので、焦りまくったんですが、最初何が起こっているかわかりません。
女性の気持ちにも鈍感なんでしょうね。

僕の感じていることは、「バリバリの仕事人になるために頑張ってるのだから、彼女がそうなるようにしなければ!」という責任感であって、
「彼女にやる気を出してもらいつつ成長もしてもらおう」とか「僕がやる気を出してあげよう」という責任感ではなかったんですね。

「え?スパルタプランがいいって言ったじゃん?あれ?なんで?なんで泣いちゃうの?」て感覚なんです。

この時点で救われないくらい人の気持ちがわからない奴なわけですが、当時の僕にはそれがわかってなかったんでしょう。

「あなたはがんばって高い能力を手に入れたいのでしょ?自分で選んだんじゃないの?なら最初から楽ちんな新卒プランでよかったんじゃないの?そのほうがいいの?」

こういうこと言っちゃうんですね。

そのあとは大変です。

「そんなこと言ってません!」みたいに新入社員に怒られました(^ ^)

ま結果として彼女が会社をやめるとか、人間関係が悪くなるとかはなかったんでよかったんですが、
今なら、絶対にこんなやり方はしません。

部下がやってたら、お前はアホか!と諭すでしょう。

◼️人に厳しく?

こんな感じの人って起業家に結構多くないですか?

特にまだ若い社長さんの場合。

自分の能力に多少は自信もあって、自分にも厳しいのだけど
周りも当然努力をして仕事を向上させたいと思っていると無邪気に信じていたりします。

そういう人の生態をすこし解説しますと・・・

人を雇うときもきっと、
「真剣にスキルを向上したい人だけきてください。将来に役に立つ最高の経験をさせてあげます。」
みたいな採用をしているわけですから、
当然スタッフや周りの人にも、

「あなたは頑張りたくてきたんでしょ?なら頑張るのは当たり前では?」

というのが前提なんですよね。

だからこそ、キツくなります。

指示したことはできて当たり前。

できないと気になってイライラしたりもします。

遅いってことにも腹がたつし、

報告がないことにも腹がたつし、

改善案が出ないことも腹がたってたりします。

とにかく不満。

◼️お客さまにも厳しく?

お客様にもキツクなってたりします。

たとえば、利用規約で認めていないような要求をされるクレームが来たとします。
「あんたは利用規約に同意したんだから、利用規約に書いてることを無視して過度な要求をしてきて、何いってんだこの人!」

と思うだけじゃなく、下手したら攻撃的に反論したりします。

たとえば英会話レッスンを提供したり、
起業コーチを提供していたりするときに、やる気がないお客様や、
課題をしてこない生徒さんがいた場合。

「人生舐めた甘いやつだ。一生そのままくすぶってれば?」

と思うだけじゃなく、下手したら態度に出たりします。

◼️自分に正直が一番?

「いや批判を恐れるより、自分に正直にいるほうがいい。」

こういう意見もありそうですが、やっぱりこんな感じでキツくいたら、損のほうが多いと思うんですよね。

だって、キツくあたって変化する人ってものすごく少数だからw

さらに言えば、事業がうまくいったり成長する妨げにはなるけどプラスにはならないのだろうなと。

よく食べ方とか間違えると怒る店主がいるラーメン屋さんとかありますが、エンターティメントとして成立しているならまだしも、そんな店2度と行かない人の方が多いです。

「じゃーどうすればいいか?」って話ですよね。

スタッフがよくやめるクライアントさんとか、
お客様に共感できないクライアントさんとかとも、こういう話によくなります。

「どうすれば優しくなれるだろう?」という議論をするってことです。

僕は人からも言われるくらいですから、相当キツさがなくなりました。

起業してからは、年々薄れています。

尖らないように自制しているとか、そういうのとも違うんですよね。
そうなりました。

ということで僕なりに、ナイフのように尖って人に優しくできない起業家さんが丸くなれる方法を話してみますね。

◼️老化

まず一番先に思いつくのが僕の努力でもなんでもない部分。

老化を待つべし。

あ。まじです。(^。^)

肉体的老化を感度が鈍ることだとすれば、その通りで、怒りの感度が鈍っているのかなと。

あとは相手が子供に見えるってのもあると思います。

32歳の社長が25歳のスタッフと接するときと、
50歳の社長が25歳のスタッフと接するときでは、
32歳の社長が高校生のアルバイトへ接しているときの皮膚感覚に似ているかもしれないなーと。

なので少々乱暴ですが、僕がよくアドバイスするのは、
「年取ると治りますよ。」ってことです。

ま、これ結構本気で言ってますが、
これでは納得感もないでしょうし、今目の前にある危機を回避できないので
もうすこし操作可能な話もします。

◼️自分と同化しすぎ。

個人主義とは自分の考えを優先するけど、相手の考えも優先することだとフランスの人が教えてくれました。

この個人主義がただの自己愛になっているのだろうなって思うんです。

自分と同じことを目標としているはずだから、それに努力しないのはおかしい。甘えている。間違っている。

とか、

自分の会社にどんな仕事をするのか納得して来たからには、全力で行うべきだ。

とか、

そんな仕事をしていたら、そんな態度をとっていたら将来不安じゃないですか?

とか。

とにかく自分の物差しなわけです。

この話は言い尽くされてる感があるんですが、完全な他人には結構そういう接し方ができても、
自分のスタッフとかうちわになった途端に、寛容さがなくなることが多いんですよね。

間違いなく自己愛です。

自分の会社のためにみんな頑張ってくれるはずだ。

自分の期待に応えてくれるはずだ。

もっと僕を見て!とかそんな感じです。

◼️”突然変異”を期待しすぎ。

人には資質ってあると思います。

最初からできる人はできるし、できない人はできません。

最初から、努力する人はするし、努力しない人はしません。

そして、そのひとなりの落としどころがあるわけです。

あなたの期待に応えるために無理してもできないこともあるだろうし、

あなたの期待に応える気はなくても、できることはできるんですよね。

これはスキルといった、仕事上の物理的な覚えたこととか
できる内容の話をしているわけじゃなくって、ベーシックな資質のことです。

細かい作業はコツコツできて、その仕事について相違工夫はするけど、
新規顧客を集めるような施策はからっきし弱いしする気もない。

そんな人もいれば、

ハードワークをものともせずがむしゃらに働いてくれるけど、ミスがとっても多くてリカバリーをさせられる。

そんな人もいます。

採用時点では情熱的に訴えていたけど、働き出したらテンションが下がってやる気なくなってる。

そんな気分屋さんもいます。

カエルがいきなり、鳥にはならないのと同じで、成長、学習はしても、突然変異はしたりしません。

これを期待してイライラしていることがすっごく多いと思うんですよね。

僕はこういう人をパズルにはめようとしたのに、
パーツの形が違うじゃないかー!みたいな感じですね。

◼️冷たい人間の方がいい?

こういう原因を考えていくと、対処法を一言で言うと、
「人にねだるな」ってことなんですね。

強い表現だと「人に期待するな」ってことですね。

期待って実に勝手な論調だと思うんです。

期待してるぞ!って・・・。

みんな誰かの期待に応えるために生きてませんしね。

そう言う傲慢さを排除してけばいいのだろうなと。

橋が転げても自分のせい。

この割り切りでしか尖った自分は修正できません。

コントでありそうですが、

「がんばって」

「お前が頑張れ!」

とこれが自分のビジネスでも思えればイライラしにくくなります。

そしてたいていそのイライラは、
不完全なマーケティングや、不完全なビジネスシステムにしていることへの不安や不満なわけで、
それを「他人であるあなたがリカバリーしろよ。私のために。」って
暴君みたいなことを言っているわけです。

◼️泣かせてしまった女の子はどうするべきだった?

今なら僕は、泣かせた女性社員にどうしてたか考えてみました。

きっと、スパルタプランを選んだとしても、スパルタでトレーニングしないと思います。

なぜならその人は「スパルタで成長を目指している自分」を体験したいのであって、
スパルタにしてほしいわけじゃないのと思うからです。

で、成長できなくても、本人が納得していればそれでいいのだろうなと。

もちろん「私が成長しなかったのはあなたのせいだ」と言われても何も反論しないと思います。

その社員が活躍しなくても、回る組織運営に時間を使っていると思うからです。
そしてさらにその社員にはもっと期待しなくなるだけじゃないかなと。

でもね。
気持ちよく仕事してくれていれば、職場の空気は明るくなるし、
いつかは仕事をこなしてくれる日はくるわけですから、そのほうが効率がいいのですよね。

これって冷たいですかね?

冷たいですねー(^。^)

自己愛が強い方が、相手に愛があるように見えるってのもまた落とし穴なんですよね。

相手にリカバリーを期待する時点で、自分のやるべきことに不備があって余裕がない証拠なんだろと思います。

過去の僕がそうでしたから。

【お知らせ】12月9日にゴールドコーストセミナー

オーストラリアのゴールドコーストセミナー12月9日の土曜です。

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すでに30名は埋まりさらに増席10名も埋まり、竿後の増席して現在対処中です。
近い方も近くない方もご予定くださいね。楽しみ学びましょう。

【編集後記】息子のサッカーその後

息子のサッカーその後

僕は何を隠そうサッカーに興味がありません(笑)
そして結構下手です。

でもキャプテン翼はしってます。
翼くんの有名なセリフに「ボールは友達」というのがあります。

翼くんは寝るときもいつもボールと一緒。

それにならって、彼に部屋用のボールをもう1個買いました。

どうするのかな?と。

なんと!毎晩一緒に寝てます。サッカーボールと。

本当に寝るんですね、好きなものとならw

どうも、本気でハマり始めているようですね。

付き合うために僕もこの下手さではまずいかもしれません。
(そんなことないか・・)

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