お金をかけずにアクセスアップしてるこのサイトの謎【第579回】
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こんにちは。河野です。
今日も開封していただきありがとうございます。
(動画、文章、音声 でお届けします。)
「昔は良かった。」
今を楽しめないおっさんの悲しいセリフかもしれません。
でもね、ネットビジネスにおいては、これが当てはまること結構あるんすよね。
特に昔はよかったのがサイトへのアクセス集め。
お金をかけないでアクセスを集める方法についてです。
自分のWebサイトを作り、検索エンジンで検索したときに
上位に表示するように工夫することをSEO対策と呼んだりします。
このSEO対策が、昔はすこぶる簡単でした。
スペイン語レッスンのサービスを販売するサイトを作り、
ユーザが「スペイン語レッスン」と検索した時に1位とか2位とかに表示するのが目的だとします。
こういうのがめっちゃ簡単だったって意味です。
お金もほとんどかからなかったです。
なぜ昔はそんなに簡単だったかをまずは説明しますね。
Googleが検索結果を決定する要素にページランクと呼ばれるランク付けがあります。
このページランクの順位付けは、多くのリンクを集めているページは信頼できる良いページだという採点をしていました。
「多くのサイトからリンクされてるサイトは良いサイトのはずである。」という考え方そのものが、
Googleの最大の発明だと言われています。
スタンフォードの学生だった創業者の2人が、
学術論文の評価が、いかに他の学者から引用されたことのある論文か?ということからヒントを得たらしいです。
つまり、多くの人からリンクされていれば、検索結果の上位に表示するということです。
これを知って、当時のぼくらのようなネットビジネスを生業にする人種は何をしたか?
ものすごいたくさんのサイトを自分で作成し、そこから上位に上げたいサイトへリンクを貼ったんです。
全部別々のサイト、中身でサイトを作って、いかにもいろんな人がリンクをしているように見せたわけですね。
先の例でいえば、
スペイン語レッスンのサイトがターゲットサイトだとします。
この他に、スペイン語勉強がんばるぞ!ブログ
スペイン語教材情報サイト、
スペイン語フレーズ辞書みたいな外部サイトをどんどん作るんです。
そこからターゲットサイトを紹介してリンクを貼ります。
そうすると「スペイン語レッスン」って検索した時に、
グーグルがスペイン語レッスンのターゲットサイトを良いサイトだと認識して1位とかになるってことです。
ま。どれだけ取り繕っても“ズル”ですね。
僕も500個以上のサーバを借りて、
500個以上のサイトを運営していました。
クライアントさんのターゲットサイトをリンクして差し上げるためにです(笑)
当時はそれだけで、起業したばかりのクライアントさんのサイトでも順位はギュインと上がりました。
実績が何もなくてもです。
今僕が経営参加してるオーダースーツのサイトも、
「オーダースーツ」って検索で1位にすぐなって売れまくってました。
もちろん当時のクライアントさんはこのカラクリをご存知でしたが、
僕が魔法をつかったように見えた人もいたかもしれません。
てか、僕もこんなことで順位が上がるんで、
クライアントさんの成果をすぐに出しやすくてずいぶん助かったのを覚えています。
だって「ブログ書けー!」とか、「インスタやれー!」とか、
「広告だせー!」とか言わなくてもいいですから。
ほんと「昔は良かった。」そんな時代でした。
しかしそんな平和な時代は長くは続きません。
Googleは僕らの何百倍も頭いいわけです。
アルゴリズムがどんどん改善されていきました。
今では本当に良いコンテンツしか検索結果の上位に来ない。
という当たり前のアルゴリズムに進化しまくっていて、
作為的なことをする余地はまったくありません。
しかも、リンクをわざと貼るっていうのは、ブラックハットと言って、
Googleは敵視してました。
そりゃそうです。ユーザが求めるものじゃない結果にハッキングしてるみたいなもんですから。
なので僕らのクライアントさんも、ペナルティ対策されて順位を劇的に落とすことさえあったので
そのリカバリがとっても面倒くさい感じになっていきました。
当時ペナルティを食らったサイトの評価を復帰させるのに1年以上かかったと思います。
だからこそ、認知メディアであるSNSや、
アクセスを誰からも嫌われず短期で集めることができる広告を使うことが増えていきました。
さて、ここからが今日の本題です。
そんな時代の変遷があったのですが、僕のクライアントさんで1名、
今でもGoogle検索結果で上位をキープし、アクセスを増やしている人がいます。
先日、14日の隔離も上等に、一時帰国されていたので
その人と久しぶりに食事をしました。
当然ビジネスの話なんかもしてたんですが、
その人がなぜ今でもアクセスを集め続けることができているか?
についての新たな発見があったので、みなさんにもシェアしたいと思います。
なぜ彼は一般的には不可能に近いSEO対策がうまくっているのか?です。
今日もYouTube動画とPodcast音声と文章版でどうぞ。
動画で見る|お金をかけずにアクセスアップしてるこのサイトの謎
文章バージョン続き|お金をかけずにアクセスアップしてるこのサイトの謎
ちなみに彼のビジネスは個人の観光ガイドサービス。
●●観光ガイド
●●個人ガイド
●●ツアー
●●名所めぐり
などなど、検索結果にことごとくヒットします。
ちなみに、GoogleのSEO対策って難しくなったとはいっても、
対策が存在しないわけではありません。
Google自身がSEO対策のコツを公開しています。
こうすればアクセス集まるよって説明してくれてるわけです。
(ググれば出てきますよ。)
それによると・・・
・構造化データのマークアップを追加する
・HTML 要素 または
などなど。
難しく面倒くさいことをせよということがたくさん書いてあります。
当然メンドくさいので、みんなやりたがりません。
そしてこの意味を理解できる素人そんなにいないかもしれません。
彼も当然やってません。
でも、一個だけGoogleのガイドラインにしたがってることがあるんです。
それはこれ。
Googleの記述を抜粋しますね。
ーーーGoogleSEOスターターガイドよりーーー
人を引きつける有益なコンテンツを作成すれば、
このガイドで取り上げている他のどの要因よりもウェブサイトに影響を与える可能性があります。
ユーザーは閲覧したときに良いコンテンツだと感じると、他のユーザーに知らせたいと思うものです。
オリジナルの調査情報を記載する、面白いニュース記事を公開する、
固有のユーザー基盤を活用するといった方法もあります。
他のサイトではこのような活動を行うリソースや専門知識が不足しているかもしれません。
ーーーGoogleSEOスターターガイドよりーーー
この中でも特に、
・オリジナルの調査情報を記載する
・固有のユーザー基盤を活用する
この2つを徹底的に彼は実行しています。
たとえばイギリス観光のツアーの中に、
「軍事博物館と男の鋼鉄ツアー」
という名のツアー情報が掲載されてるのですが、
もう名前からして面白いですよね。
しかもこれ独りよがりに作ったんじゃないんです。
軍事おたくや、イギリスの鉄鋼業めちゃ好き。
っていうニッチな層に刺さることをリサーチしてあるんです。
その上で、現地に出向いて独特のツアー内容を面白おかしく執筆してあります。
結果このページは検索結果の1位とか。
こういうページが大量にあるんですよね。
Googleは評価がよいページがたくさんあるサイトは
サイトそのものの評価もあげるので、好循環になってるってわけです。
ここでもう1行GoogleのSEOガイドから抜粋します。
ーーーー
高品質のコンテンツを作成するには、
時間、労力、専門知識、才能 / スキルのうち少なくとも 1 つが十分にあることが必要です。
コンテンツは事実として正確で、記述が明確で、内容が包括的であることを要します。
ーーーー
テクノロジー企業が言ってるとは思えないですが、
時間と労力を使えってガイドに書いてます。
まさにこの通りのことをしてるのがミソですね。
もちろんユニークなコンテンツを書く人は多いと思います。
が、勝手に書いてるのと、一部の固有のユーザが求めてるものを書いてるでは意味が全然違います。
いつもひょうひょうとされてるので、
僕はてっきり専門性があるのだと思ってたんです。
でもよく聞くと、ものすごい大量の歴史書や、映像、資料を読み聞きしてらっしゃるそうです。
10年近く安定してるのは伊達じゃないなと。
あと他はですね。
もう1個ありました。
Googleのガイドでこんな文があります。
ーーー
自分のサイトと同様の分野のトピックを扱っているサイトは多数あるはずです。
一般に、そのようなサイトとのコミュニケーションを開始すると効果的です。
ーーー
彼は日本に帰国して、いちいち小さい旅行会社を訪問し、タイアップを持ちかけています。
なんのタイアップかって?
例のニッチなユーザが喜ぶツアーです。
間違いなくそのツアーは相手は持ってないし、考えたこともないはず。
てことで1個1個提携し結果として自社サイトへリンクをまともに得ています。
いかがですかね?
僕はこの手の話を聞くとすごい畏怖の念を抱いて興奮するんですが、
書いてしまえば、労力と時間をかけてるわけです。
「私のサイトやブログのアクセスを無料で大量に集めたい。」のだとしたら、
ぜひ真似してみてくださいね。
ーー動画だともうちょいくどくど例を出してますので
もっと理解したいとか、続きが気になる人はそっちもご覧ください。
ではでは。
【雑談】宗教とマーケティング
不安定な時代になると、新興宗教が威力を増すらしいです。
あと投資詐欺も増えますね。
ちなみに、突き抜けて不安定な時代になると逆に宗教は衰退するそうです。
救いのないくらい不幸な自然災害とか起こると、神なんていない。
または神なんて役にたたないって話になるらしい。
ま、それはいいとして、僕は「新興宗教で勢いのある団体はどうやって信者を増やしてるか?」が
マーケッターとして関心があるので、手に入る資料があれば読みこむことがあります。
で、最近ある団体の会報を読む機会がありました。
そこには、その団体のアメリカでの布教活動の話が書いてあったんですね。
しかも教祖が直々時執筆してました。
なんでも、現在のアメリカでの信者は移民などを中心とした貧困層が多いそうです。
曰く、説法をしてまわる教団員の英語力では、言葉の力で知識層を啓蒙することができず、
英語が母国語じゃないような人を、第二言語同士で誘うかじゃないと信者が拾えないってことらしいんですよね。
これを教祖さんは問題にしていて、これをどうしていくのか?って戦略が書いてありました。
ちなみに、同じ頃に読んだアメリカのNPO団体の寄付集めの手法の記事があるんですが、
ほぼ同じようなことを言ってたんですね。
知識層や大企業のスポンサードをいかに受けるか?って戦略のことを書いてありました。
曰く、子供の貧困を救う活動だとしても、女性が集まる集会では子供達の悪い環境の悲惨さを訴えるようにしていて、
経営者などの男性が集まる集会では、その団体の創業者が自分のNPOのマネジメントやマーケティングのことを話すようにしてるそうです。
そのほうが結果として寄付が集まりやすいってことを、テストの結果導いたからだそうです。
何が言いたいかというとですね、、、
どんなものであれ「広める」「ふやす」ということをするなら
マーケティングとセールスコピー抜きには成し得ないのだなって思ったって話。
僕はコンサルタントとして、NPOなりの社会貢献事業をマーケティングとコピーの力で
手伝って大きくすることも目標の一つにあるんですが、
今年あるクライアントさんがNPO的事業を立ち上げますので、今からそれを楽しみにしています。