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広告代理店を使って成果が出る人。出ない人。【599回】

インターネットビジネスって面倒なことや小難しいことが多いです。

その中でも特徴的なものがネット広告です。

もちろん、今は広告もAI化が進んでいて、15年以上運用している僕とかからすれば、ずいぶん簡単になりました。

とはいえ、初めての人にとっては難解で、とっつきにくい。
なんとか最初は自分で運用したものの、成果が出て安定稼働に入ったら入ったで、今度は運用するって作業がめんどくさくなってきます。

そこで、思いつくのが広告代理店という選択です。

つまり、ある程度のお金を払えば、ネット広告を効率的に代わりに運用してくれるスペシャリストのことです。
うまくいけば、楽して成果を持続できます。

でも、これがこれで意外とうまくいかったりします。

代表的なのが、

・広告代理店に依頼しているけど、それが良い結果なのか悪いのかわかららないまま放置。
・とにかくお金が減るけど成果出てる気がしない。

この2つ。

確かに広告代理店はあり程度の規模になると便利なんですが、
使い方を間違うとお金をドブに捨てることにもなるので注意が必要です。

ということで今日は、正しい広告代理店の使い方についてお話します。

広告代理店を使わない人にとっても、同じことが言えますので、ぜひ聞いてみてください。

今日もYouTube動画とPodcast音声と文章版でどうぞ。

動画で見る|広告代理店を使って成果が出る人。出ない人。

文章バージョン続き|広告代理店を使って成果が出る人。出ない人。

広告代理店を効果的に使うには、第一に広告代理店のことと、広告のそのものの本質を理解しておく必要があります。

まず、広告代理店は、広告を運用してお金をもらう人であって、勝手に業績を上げてくれたり、利益を増やしてくれる人じゃないってことなんですね。
当たり前のこと言ってるように見えるんですが、これを理解してない人が結構います。

たとえばですよ?

あなたがこういう指示を広告代理店にしたとします。

「広告費を月に100万円使っても良い。1件あたりの販売にかけられるコストは1万円まで。さらに安くなるともっと良いです。」

代理店は、1件売るためのコスト(コンバージョン単価、CPO)を1万円に抑えるか。さらに安くすることだけを考えます。
だって、これしか指示しない社長は1万のコストがオーバーしたらめっちゃ怒ることが多いからです。(笑)

そうなると、とにかくリスクを取らない運用をしますので、予算消費は1万円で10個売れました。みたいな結果が続くことも多いんですよね。

報告を受けた社長は、なんで売上が増えないんだ!って不満に思うわけです。

または、あなたがこういう指示を広告代理店にしたとします。

「広告費を月に100万円使っても良い。売上をできるだけ上げたい。」

代理店は100万を消費することを優先します。結果として100万使ったけど売上件数は10件。1件あたりのコンバージョン単価が10万なんてことすら起こります。

報告を受けた社長は、なんで売上が増えないんだ!って不満に思うわけです。

要するに「自分は経営戦略上、広告で何を達成したくて、どこまでリスクを負うのか?」という話を共有してないから、こういう結果になりがちなんですよね。

広告代理店は、広告を運用してきた数が段違いに多いし、広告運用に関してはプロです。

でもそれは、広告を運用することであって、経営戦略や、リスク判断、マーケティング戦略なんてことのプロでもないし、
売上を効率的にアップさせるって壮大なプロジェクトを請負ってるわけじゃないんですよね。

どうすれば利益が最大化するか?
どれくらい予算を使えば良いか?
セールスプロセスは正しいのか?

なんてことは考えられないし、考えてはくれません。

広告の運用に特化して、クライアントから言われた通りにするか、
言われてもいないのに、自分たちで勝手に良いと思う方法を採用してしまうかどっちかです。

ということは、広告を経営戦略や、リスク判断、マーケティング戦略としてどう使いたいのか?
そのために広告で何をして欲しいか?を明確に具体的に経営者が広告代理店に伝えて、目的を共有しないといけないんですよね。

僕が見てる限り、半分の失敗はこの目的の共有不足だと感じるんです。

あとの半分は広告代理店がマジでへぼいかどっちかです。

■広告代理店と共有するべきこと。

では何を広告代理店と共有するべきかをまとめてみますね。

例えば、僕のクライアントさんでアパレル系のECを運営している方がいます。

月商でだいたい200万前後だとします。
これを何倍にも成長させたいと思っています。

平均的な顧客単価は 1万5千円くらい。
粗利率がざっくり50%くらいです。

新規もリピートも含めて利益を出すことを優先するなら、
許容できるコンバージョン単価利益の半分くらいの3000円くらいになります。

新規獲得では利益を出さず利益はリピートで出しつつ顧客数を増大させて、
将来リピート売上を拡大して全体を成長させる場合は、粗利満額の七千円くらいはコンバージョン単価に出せます。

そして、現金は毎月順当なら100万くらいは余る予定なので、
広告費を100万円までは赤字になりません。

わかりにくいですか?

この時に、経営者がその瞬間に手に入る利益額の最大化じゃなくて、
成長を望んでいるならば、
コンバージョン単価は 七千円までは許容して顧客数を増やすことを優先するべきです。

とはいえ、お金を無尽蔵には使えないので、月の消費予算は最大でも100万くらいに設定することになります。

ここまで考えて広告代理店に、伝えるほうがいいってことなんですよね。

目標は顧客の最大化です。

許容コンバージョン単価は 7000円です。
許容ROASは 200%です。
予算は100万上限。

これが基本的な共有事項ですよね。

その上で、
試行錯誤をを2週間に1一度はやってほしいこと、
そのレビューと提案をしてほしいこと。

などなど。。。を共有する感じです。

伝わります?

もしこのケースで代理店に、
ただ単に FB,インスタグラム広告をお願いします。

と説明したら、

代理店が考える良い運用を勝手に行うと思います。

100万の予算をとにかく使うか。
コンバージョン単価が高いからすっごいケチケチ使うか。

どっちかになりがちです。

逆に言えば、このあたりが理解できないうちは、
代理店に依頼するまえに せめて基本的な数値目標なんかを把握できるまで
自力でやってみるってのも安全かもしれません。

別に操作は覚えなくてもよくて、
どういう数字を目指すべきか?みたいなところを抑えたいんですよね。

これは予算が数百万であっても、数万であっても同じです。

■放置しても広告成果が最大化するケース

もちろん、広告っていまどきはグーグルやfacebookのAIが機械学習で
何もしなくていー感じの結果が出ることも多いです。

僕らが欲しいのは結果なので、
放置していてもそれなりになることもありえるんですよね。

代理店も楽です。

報告書だけを出せばことたりますので、お互いいい感じです。

でも、このケースのビジネスは、
たぶん広告なんかやらなくてもそもそも調子がいいはずなんですよね。

なので、そういう人は今日のタイトルのメールを読みもしてない気もします。

なので、もし何にも指示してないし、何も共有してないけど、いい感じの結果が出てて、
経営目標にふさわしい運用になってる場合は、

代理店の担当者が奇跡的にめっちゃ優秀

か、

あなたの商材が最高に売りやすいもの。

どっちかだと思って喜んでください。

■それでもダメな広告代理店

で、放置でもうまくいくビジネスでもなくて、
共有してるのに運用がなんだかなーって印象を持ってるとします。

その場合は、残念ながらその代理店がヘボなのじゃないかなって思います。

わかりやすい見分け方を僕なりに書いてみますね。

・レポートしかしない。

立派なレポートが届くけど、結果を分析してるだけで
何をしてるのか何を達成しようとしてるのかの連続性が見えない場合は、
たぶんレポートが重要だと思っていて、いわゆる広告の調整ってあたりには、そんなにチャレンジしてくれないのだと思います。

・言われた通りしかしてくれない。

運用の方針を共有して、細かな調整は提案して実行して欲しいのですが、
言ったことしかしてくれないとしたら、スタッフに指示したほうがいいですよね。

・言われた通りにしてくれない。

逆に、何を言ってもあんまり聞いてきれなくて、先方が「良い」と思う運用しかしてくれなかったり、
具体的な方針を共有しようとしても、専門用語とかで煙にまかれたりする場合もよくあります。

それは、相手の方があまり広告のことを実はよく知らないか、こちらを下に見てるかですね。

・すぐにビジネスのせいにする。

成果が悪いのは、ランディングページのせいだ。
ビジネスモデルが悪いのだ。
ライバルが増えてるから、差別化しないといけない。
キャンペーンをするべきだ。

全部のアドバイスはまともに見えるんですが、
その上で広告の運用面で成果を改善したいんですよね。

散々、いろんな広告面の調整やチャレンジをした結果ならわかりますが、
いきなりこれを言ってくるようだとしたら、ダメだなって思います。

たとえば、オーガニックアクセスではコンバージョン率が1%なのに
広告で悪いだけでビジネスが悪いとか言ってる場合もよく見るんですよね。

いかがでしょうか?

今日のテーマはたぶん広告代理をしてもらおうとしてる人以外には刺さらない内容かもしれません。

でも、広告運用するからには、特に方針については理解してないと、自分がやるにしても、
スタッフにやってもらうにしても、しんどいと思うんですよね。

なんどもいいますが、広告の操作は自動化が進化しているので
どんどん簡単になってます。

そのうちワンクリックとかであとは放置しておけば、
機会が最適化するって時代も近いと思います。

そうなると重要になるのが経営上に把握すべき方針なんですよね。

・目標コンバージョン単価とROAS
・許容予算
・新規顧客からの粗利
・当面利益額を最大化したいのか、顧客数を最大化して未来に巨大にしたいのか

このあたりのことです。

一度把握した上で、広告のこと考えてみてくださいね。

ーー動画だと、もうちょいくどくど例を出してますので
もっと理解したい人はそっちもご覧ください。

ではでは。

 

【雑談】50代会社員がんばれ。

中年クライシス

ずいぶん前に、この言葉をアメリカのクライアントさんに教えてもらいました。

男女ともに、50代くらいになって人生半ばで
いろんなことに思い悩む現象のことらしいです。

・もっとやれるんじゃないか?
・もうダメなんじゃないか?
・これでいいのか?

こんなのです。

人によってはスパッと仕事辞めたり、
離婚したり、若い女性、若い男性に走ってみたり、
何か政治的な活動、カルトな活動にハマってみたり、
危険をともなう趣味を始めてみたり、いろいろなんだそうです。

だからかどうかはわからないけど、
友人とこの前お酒を飲んでる時に、
会社を転職しようかなやんでるって話を聞きました。

外から見てると、その友人は大きな外資系企業に勤務していて、
役職もそれなりですし、いわゆる高給取りです。

家族元気。

なんも問題ないように見えるんですよね。

でも、未来を考えると考えちゃうそうです。

細かくはプライバシーがあるんで言いませんが、
要するに中年クライシスなのかなーって思ったわけです。

別に大きな不満があるわけじゃないけど、
なんか違うと思ってしまう。

今、自分探し。自分らしさ。ってフレーズで自己啓発ビジネスをしたら、
お客さんの大半は40代50代なんですよね。

やっぱ中年クライシスなのかなと。

とはいえ、

「中年特有の悩みなんだから、落ち着いて、迷わないようにしよう。」

なんてことも思いませんし、

「好きなようにしろ、年齢は関係ない!」

と過激にも思わないんですよね。

いくつであろうと、人は悩んでるんだろうし、
冒険が向いてない人もいるし、
冒険したほうがいい人もいると思うんです。

その人の特性を無視して、「起業しろ!」とか、
「好きなことをしろ!」「今の会社で我慢しろ!」
「家族に感謝しろ!」とかって、どっちかに決めつける人のほうがなんだか信用できないっす。僕は。

ま。人生(きっと)長いんだし、やりたいことをやってみたり、ビビって諦めてみたり、
でも未練があって結局手を出してみたり、人の目を気にしてみたり、
人の目なんて気にしない勇気を出してみたり、自分らしさを探してみたり、
そんなのねーよってネトフリみながらポテチ食べてみたり、ね。

ま。騙し騙しやっていきましょ。

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