これ無駄です→ビジネスのことで検討し悩み分析する。【第714回】
目次
え?僕がこのビジネスで大成功した理由ですか?
5年前のある日のことです。
こういう情報を知って、調べているうちに、こんな需要があることに気がついた。
そこからは徹底的に顧客のことを知る努力をして、この商品を開発しました。
最初は小さい規模でやろうと思っていたのですが、あれよあれよというまに大きくなって
今では社員が100名になりました。
・・・こんな感じの記事とかインタビューってよくありますよね。
たいていは、みなさん顧客のインサイトをしっかりと深掘りして、
隠れたニーズを掴んで競合分析をして勝てると判断できたので参入したように語られます。
だからこそビジネスを立ち上げようとする人や、
始めたけど売上が思うように伸びないひとは、そのような分析検討をやり切って
当たる確信を得ようと努力します。
つまり大いに悩み検討するわけです。
どんな差別化をすればいいのか?
これでは顧客は買わないのではないか?
今のビジネスモデルでは売上が大きくならないのではないか?
そう考えると「成功する」確信が持てずに
延々と検討を続けることになります。
今日はこういう「検討」「分析」が完全に無駄な時間であることを
お話したいと思います。
ほんとに時間の無駄だと思うので、聞いてみてください。
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薄々みんな気がついていると思いますが、
ビジネスで大きな成果を出せるかどうかは確率論にいきつきます。
どんなサービスをやるか?
どんな商品を売るか?
どんなマーケテイングをするか?
どんなコピーを使うか?
数を試せば試すほど当たります。
もちろん、当たるセオリーは存在します。
明らかにダメなものもあらかじめわかります。
例えば、誰も売っていないものはマーケットが存在しません。
長期的にコストをかけて赤字を続けながら黒字化を目指すもの。
こういうのはセオリーというより、なんていうか常識のレベル。
成功率が限りなく高いビジネスを選ぶ基準も存在します。
こういう選び方をすれば、外さないことが多いです。
かといって、やはりやってみないとわからない部分は残るんですよね。
同じビジネスでも環境やタイミングで全然違うものになるからです。
やってみないとわからないんです。
つまり、ある程度セオリー通りにビジネスや施策を決めてしまったなら、
それ以外の要素については悩んでも無理です。
でもここで邪魔するのが冒頭のような「成功者の話」
何か裏付けを取るために検討を続けて確信を持ってビジネスを組み立てるストーリーが語られます。
「じゃ。やっぱりビジネスで何かを実行する場合、
実行する前から分析や検討をしっかり行うことで
成功の確信を持てるレベルにすることが可能になるはずだ。」
こういう誤解をしてしまうんです。
でも語弊を恐れずに言えば、成功した人が「分かってた風に話すビジネス成功のロジック」って、
全部後付けといえば後付けです。
成果が出た後に、その原因になったかもしれなかったものを振り返りながら解説しているケースも往々にしてあると思うんですよね。
要は別のケースに当てはめると再現できないってことです。
世の中ではこういう事象のことを「生存者バイアス」と呼びます。
この生存者バイアスのせいで、
何か成果を出すには確信をもてるまでアイデアを研ぎ澄ませることができるような錯覚をしてしまいます。
でも実態は成功率がある程度高いものを複数ぶつけてみたらその1個が当たったとか、
はじめの1個目が偶然当たったかだったりします。
繰り返しますがビジネスは数のゲームであることは間違いないと思うんです。
そう考えると「1回」と数える前にあれやこれやと悩むのってまじで意味がないというか・・・
10名とお見合いしないと、ご縁のある相手が見つからない結婚紹介所で
1名目の相手のことを探偵を使って調べてるくらい無駄なことだなって思うんです。
では。
【雑談】テイラー・スイフト
「TIME誌で2023年 今年の人」にアーティストで初めてなった
テイラー・スイフトさん。
今日本に来てます。
ツアーだけでも日本で341億円の経済効果。
全米で6000億円以上の経済効果があったそうです。
僕は音楽を聴くよりも、ビジネスという視点でテイラー・スイフトさんの話をよく聞いていました。
が、AirPodsを買ってから音楽もたくさん聴くようになったので
来日記念にここ数日ヘビーローテーションしています。
僕はたぶん感性の人じゃなくて、芸術も文脈から入るタイプだと思うんですよね。
なので「あのイノベーターのテイラー・スイフトの楽曲だ。」と思って聴くと楽しいんですよね。
にしてもこの手の話をするとき毎回言いますがエンタメはすごい。
音楽にせよ、サッカーなどのメジャースポーツにせよ。
その前ではビジネスなんてただの”手続き”低度のものなのかもしれませんね。