”いいかっこうしい”の経営をやめるべきこれだけの理由【605回】
目次
2022年のビジネストレンワードで目立つのはなんといってもこれ。
SDGS。
「持続可能な、より良い世界にしましょう。」みたいなの。
マーケティングで言えば、
推しエコノミーに代表されるように、
物質的価値ではなくて体験価値や共感価値の重要さが、さらに主張されました。
その証拠じゃないけれど、例えばアメリカのミュージシャンの女性が作ったブランド
「フェンティビューティー」は「いろんな肌の色の人にあう化粧品があっても良いはずだ。」ということで、
白人以外の人の肌の色にも合うってコンセプトで始まったブランドです。
多くの人の大きな共感を呼び大人気になったりしてます。
あとインフルエンサーが開発した服、靴、食品、化粧品など人気が出たものには必ずといっていいくらい。
ストーリーや参加する、応援するって体験価値、共感価値があるからこそ売れてるものが目立ちます。
つまり、売る側にも何か物やサービスだけではない別の価値を提供する必要性あると
迫られてるとも言えますね。
「世の中を良くする。」とか、「誰かを喜ばせる。」とかそういうの。
お客さんであったり、従業員であったり、地球だったり。
たとえ、本音では地球のことも、自分とは関係ない人のことも、
実はどうでもいいとしても、表面的にはそういう”ふり”をしなければならないムードですよね。
つまり「かっこう」をつけないといけないんです。
•スタッフの幸せを最大化するために何かしなければ。
•取引先に対する責任も果たさなければ。
•ユーザーから共感を得る為にSNSで影響力をつけなければ。
•SNSで金儲けの為と悟られてはいけない!
•シングルマザーの方を積極的に在宅勤務で採用して助けたい。
こんな感じ?
ただもし、この潮流に流されそうだと思ってるとしたら、
少しだけ立ち止まって欲しいんです。
なぜなら、僕らがそんなふうに考えてると、ビジネスがダメになるから。
世の中をより良くしようとしてはいけないてことを言ってるんではないし、
共感される人になろうとしてはいけないと言ってるわけではないのです。
そうしようと、かっこつけてるとダメだってことを、言いたいんです。
カッコつけてると、まったく儲からないし、ビジネルを閉じるくらいまでダメージを受けることさえあるからなんです。
意味わかんないすよね?
ということで、今日は世界を良くする。共感される。のを意識すればするほど、
ダメになる理由をもう少し説明しますね。
今日もYouTube動画とPodcast音声と文章版でどうぞ。
動画で見る|”いいかっこうしい”の経営をやめるべきこれだけの理由
文章バージョン続き|”いいかっこうしい”の経営をやめるべきこれだけの理由
そもそもビジネスがどういった理屈で儲かるのかというと・・・
1:いかに高い利益率と利益額で物が売れるか。
2:いかに低いコストと時間で新規客が獲得できるか。
3:いかに高いリピート率が達成できてるか。
このうち最低でも2個くらいクリアしてないと成長しません。
2は、ビジネスモデルがよほど画期的で秀逸か、
広い認知をされていて一定のファンがいないかぎり無理です。
てことは、1と3しか選択肢がありません。
となると、人件費や仕入れコストを安く抑えなければなりません。
もちろん、売上が大きくなり、顧客が増えれば、ファンというかユーザの認知が広がるので、
低いコストで顧客獲得はできていくのですが、それはずいぶん先の話。
で、人件費や仕入れコストを安く抑えなければならないときには、
”より良き世界”のことは、あんまり考えられないものです。
要するに、そんな余裕なんてないんですよね。
もちろん、最初からより良い成果を作りたいからと、自分が霞を食べて生きて行く、
清貧に徹するつもりなのであれば、こんな心配は不要です。
ユーザに共感されて、相手が自分を”推す”よう、SNSに時間やお金を使い続ける。
そしてファンがお金を使って自分を応援したいと思ってくれるまでは、金銭的な売上は欲しがらない。
こう覚悟しているのなら、何も問題はありません。
地球に優しくしたい。そのため高いコストをかけた製品を剥離で販売するのだけど、
お金がないので草の根で時間を使って、いろんな人を会ったりして、1人づつにでも使ってもらえるよう
頑張る。売上が立つその日までは生活費は別で稼いでおく。
貧困のシングルマザーを助けるためによい報酬で仕事を依頼するようにする。
その代わり自社の利益は取れなくても、しばらくは利益0でがんばる。
こういう人は、目的がそもそも「より良き世界を作る」ことだけです。
目的が「より良きことをする」こと1点だけなので、ビジネスはただの手段だし利益は重要ではないわけです。
でも、そういうこと言ってんじゃない。と感じたり、ビジネスの成長のこととか、利益とかが頭によぎってるとしたら、
その人は「より良き世界を作りたいだけの」人ってわけでもないのです。
その場合は「より良き世界を作りたいだけ」で、経済的な合理性がない活動を継続することは絶対に無理ですよね。
あんまり儲からないから「もっと儲かったら世界を良くしていこう」って思って一旦保留にするはずなんですよね。
何が言いたいかというと・・・
一般的な起業家にとっては、利益が潤沢に確保できている状態じゃないと、
より良いことはできないってことなんです。
てかやりたくても、環境が許してくれない。
家賃もあるだろうし、親に会うための渡航費用も必要でしょう。
子供がいれば学費のこともあるでしょう。
・共感されないと売上は追求しない。
とか、
・世界をよくすることにつながらないサービスは売りたくない。
とか、
・従業員の幸せを最大化できないくらいなら人なんて使わない。
こういうことをやる身分というか実態はないわけですから、
やってはみるんだけど、ほぼ途中でやめることになります。
となるとやはり「ちょっとカッコつけただけの状態」てことなっちゃうんですよね。
くどいですが、
世界をよくしたり、従業員の幸せを最大化したりすることや、
ユーザの共感を最大化することと
金儲けが両立できないなんてことは言ってるつもりないんです。
だって両立している会社がたくさんあるからこそ、
ここまで重要だと言われてるんですから。
ただたんに、それができる身分じゃない人がほとんどだよねって話。
利益が確保できててはじめてできることだから、
そっちが先じゃね?ってことなんです。
ありきたりの製品、サービスで、
ありきたりのコストダウンをして、
ありきたりのマーケティングとセールスで、
できるだけたくさん売って利益を増やす。
これをしてからじゃないと無理じゃね?ってことなんですよね。
利益さえ確保しちゃえば、
凡庸な僕らでも、できるだけ早くより良き世界を作ったり、共感して喜んでお金を払ってくれるファンを作ることはできると思います。
だって、余裕があるから。
話が少しそれますが、例えばEXって流行があります。
これは、Employee Experienceの略なです。
要するに従業員の体験価値を最大にしなければ優秀なエンジニアが確保できないって
IT系のスタートアップあたりから出てる話です。
イノベーティブで、世の中が便利になるすごい製品を開発してもらうために、
それができそうな環境を整え行こうって話なんです。
が、僕らもあなたも、たいていはイノベーティブで、世の中が便利になるすごい製品を開発したりしません。
もっと普通の商品やサービスで勝負します。
ってことは、そんな高級なエンジニアは必要ないんです。
でも、EXを最大化してまで引き付けたかった優秀なエンジニアの人たちが作ったものは誰にでも使えます。
そういう人たちが作ったものは、超便利で時間とコストが短縮できるツールだったりします。
優秀な人たちが時間とお金を省略するものをどんどん作ってくれてますから、
それを使えばいいわけです。
そうなると、従業員をそもそも雇わなくて済むくらい自動化できるだろうし、
安いコストで重労働なんてさせなくても済みます。
仕入れを安くしなくても、利益率はあげられるかもしれません。
または、EXを最大化するくらい余裕のある会社は資金が豊富なくらい巨大であることが多いので、
せっせと凡庸だけど確実に利益をだした自分の会社を売却してもいいですよね。
いかがですかね?
ま、一番言いたいのは、「かっこつけて無理すんな」ってことです(笑)
くどいですが、本当に世界を良くしたい人は、全力でやってほしいんです。
そうじゃなくて、「そうしないと儲からないのでは?」って思ってる人は、
無理せず普通にやってこうねって話をしています。
でね、最後に世知辛い話をひとつ。
利益がないと辞めちゃいたくなるとはいえ、ファンのためを思って、ファンから共感を得るための活動を続けたり、
世界をよくする活動をしていれば、多くの人の賛同を得たり、賞賛をもらえるから、よしとするって考えもよぎると思うんです。
残念ながら、人々はそこまで本質は見てくれないものでして・・
マネタイズを達成してないと意外なほど賞賛してくれません。
つまんないこと言って、なんかすいません。。
もちろん、メディアに出たりして認知が広がれば、清貧な人も好きな人が多いけど、
認知が広がってもいないのに、より良き世界を目指している”だけの”人を手放しで賞賛したりはしてくれないんですよね。
なぜか不思議だけど。。。利益を世界に還元しているってあたりが評価されてんのか。
そこまで儲かってるのに還元しているのが受けてるのかわかりません。
ただ、あなたも無名でフォロワーとかもほとんどいない人を
手放しで応援し賞賛することってあります?
活動とか考え方って本質だけをみて、その人を応援し、お金を払うって知り合いでもないかぎり、
なかなかしないと思います。
儲かってる。人気がある。そんなタグがないと共感したり応援したりしてないのじゃないかなと。
てこは、結局のところ、利益か人気を先に出さないと、共感もよりよい世界も作りにくくて、
そうなると、凡人すべてに再現性があるのは”利益”ってことになるのじゃないかと思うわけです。
てか、なんか今日のネタあんまりだなって思いました?
「結局世の中は金次第。経済合理性で世界は動いてるよね。」
みたいな。昭和な古い価値観の話に聞こたかもしれませんね。
でもね。少なくても起業については利益がないとなんもできないんですよね。
平凡な僕らは特に。
そして利益が出てるってことは、見えないところで、
お客さん、スタッフ、家族、友人、仲間 etcと、
世の中の役にはたってると思うわけです。
まずは”そこから”でよくないですかねー。
ーー動画だと、もうちょいくどくど例を出してますので
もっと理解したい人はそっちもご覧ください。
ではでは。
【雑談】新幹線が無料です
年末は、久しぶりに日本へ帰国されるクライアントさんと会う約束が結構ありました。
が、隔離がひどくなってしまって、結構みなさん帰国をキャンセルされたんですよね。
だからってわけでもないですが、
年末に久しぶりに大阪に帰省しました。
子供たち連れてです。
昔は子供が暴れるので車でわざわか帰ってましたが、
運転が嫌いな僕はあの時間が辛いんすよね。
なので子供が自制がきく年になってからは、新幹線を使っています。
で、今回なんですが子供は新幹線代金が全部無料でした。
なんでも、のぞみ30周年のキャンペーンをやっていて、
スマホとかスイカでワンタッチ乗車をすれば無料になるそうで。
往復で子供だと15000円くらいなものですが、なんか得をしたなーと、
小さいラッキーを感じてましたw
でもね、うちは小学生1名しかいませんから金銭的には大したことないですが
これが子供3人とか4人のご家族だと相当コスト削減になると思うんですよね。
車だとコストは安いですが、第一しんどいですしね。お父さんとかが。
にしても、宣伝が下手というか、やる気ないのか・・・
僕はチケット取る時まで知りませんでした^ – ^
結構知らずに車で何時間も運転したお父さんとか多かったんじゃないですかねー。
そんなこんなで久しぶりの実家でしたが、まー両親にも孫を会わせることができてよかったです。