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富裕層に売ろうとするな。貧乏人にも売ろうとするな。【第689回】

起業家はできるだけ高いものを売りたいものです。

100名の人から1万円もらうより、1名から100万円もらうほうがビジネスは楽です。
1万のものを売るのと、100万のものを売るのでは広告費や労力が100倍かかるわけじゃないのに、
1名の顧客対応をするのと、100名の顧客対応をするのとでは労力は10倍以上かかるからです。

そんな時はお金持ちに買ってもらおうと価格を上げたりします。
高級感を出してみたりします。
いたれり尽せりのフルサービスを準備したりします。

もちろん、そのようにできない場合もあります。
せっかく価格を高くして、高級感を出して、いたれり尽せりのフルサービスを準備していても、問い合せしてくる人がお金持ちじゃない場合。

つまりその人の収入レベルが平均的かそれ以下の場合ですね。
日本人は外国人と同じ物価基準で見ると貧乏になりましたから、ありえます。

そういう時は逆に自分の客層はお金のない人が多いと思い、安いプランを準備したりする人もいます。

富裕層に売るために価格を上げる人と平均的な人に売るために価格を下げる人がいるということですね。
でも、この発想は両方うまくいかないことが多かったりします。

富裕層に高く売ってもダメだし、貧乏な人に安く売ってもダメって意味です。

今日はこのお話をしますね。

 

動画で見る|富裕層に売ろうとするな。貧乏人にも売ろうとするな。

文章バージョン続き|富裕層に売ろうとするな。貧乏人にも売ろうとするな。

わかりやすい事例があるのでお話します。

日本人男性が外国人女性と結婚するための結婚相談所サービスは昔から人気があります。
欧州の女性とマッチングしたり、アジアの女性とマッチングするものが主流。

このサービスを今年立ち上げたクライアントさんがいます。

このサービスは好きな時にお相手を探せて、面会やオンラインお見合いをセットしてもらえて、サポートもしてもらえば年間で100万円くらいかかります。

結婚相談所としては高くないけど、支払いの絶対額からすれば年収の低い人にはしんどい価格です。

そんなサービスをリリースして分かったことがあるんですが、問い合せが二極化してました。

A開業医とか高給取りの会社員などいわゆるお金持ちからの問い合せ。
B地方在住で平均年収の400万ー500万くらいの人からの問い合せ。

当然前者はどんどんお金を使いますし、後者は「お金がないので無理です」みたいな話になります。

そこでこんなアイデアが出ます。

Aのお金持ちを対象にすることにして、価格をもっとあげてフルサポートのサービスに変えてしまうアイデア。

Bの平均年収の人を対象にすることにして、価格をもっと下げてライトなサービスにするか細切れで利用できるように変えてしまうアイデア。

でもこれって両方うまくいかないんですよね。

なぜかというとこの手の「人生の重大な決定をする」みたいなサービスの場合は特に、顧客は価格でサービスを選んでないことが多いからです。

価値や期待値で判断しています。

Aのお金持ちにいくらサービスとして価格相応のフルサービスを提案しても、自分の望む女性がしかも複数いるはずだといったことに価値を置いている場合で、
そのように感じてくれなければ逆に安くしてもお金は払ってくれません。

逆にBの平均年収の方でも、価値があると思えば年収の4分の1であったとしてもお支払いになります。

投資詐欺や新興宗教、占い師や自己啓発セミナーに年収300万の人が100万円以上使ってることを考えれば説明がつかないでしょうか?

そしてお金持ちはこの傾向が強いです。
お金持ちだから金払いがいいなんてことは絶対なくて、価値がないと思えば1年もくれません(笑)

何がいいたいかというと、今あるサービスをお金持ち向けとか貧乏人向けに設計し直すのはナンセンスってことなんです。

高い価格設定をしたい場合は、高い価格でも喜んで払う価値があるものはなにか?という入り口でサービスそのものを選び直すべきなんですよね。
伝わりますか?

たぶん子供向けの高級プログラミングスクールを作っても金持ちはお子様をそこには通わせません。
代わりにスイス留学に斡旋料含めて1000万するとしてもパッと払うと思うんですよね。

たぶん結婚紹介サービスの費用を100万じゃなくて、平均年収の人向けに5万にしてあげたとしても喜んで使い続けたりしません。
さらに「自己啓発やモテるスクールみたいなものに100万円払ったのでお金がなくなりました。」なんてことも起こると思うんですよね。

伝わりますでしょうか?

サービスを決めるときに対象客を意識するのは当たり前なんですが、
その前にそのサービスの価値がその価格に見合ってるかが大前提だって話なんです。

富裕層の男性向けの結婚紹介では至れりつくせりのコーディネートより、きっと女性側のスペックとその量に価値を感じるなら
そういうサービス設計をしないといけませんし、
そもそももそれらに価値がないと思ってるなら結婚相談所では価格帯を上げられないってことになります。

今日の事例は男性向けの話をしましたが、女性向けに長年サービスを展開しているクライアントさんも、同じようなことをいつもおっしゃっていました。

それが「富裕層に売ろうとするな。貧乏人にも売ろうとするな。」というタイトルの意味でした。

では。

【雑談】沖縄

ちょうどこれが届く頃、沖縄に行ってます。

子供達も「夏休みの旅行だー!」という感じで楽しみにしてるようです。

周りに沖縄通の人も多いのでいろいろ聞きました。

最高のシュノーケルポイント
うまい沖縄そば屋
最高のステーキ屋
などなど。

足りないグッズも買い足して準備OKです。

が、1個気掛かりが。

僕は真性の雨男。

あ、はいはい。偶然の効果なのは知ってますよ?
でもねこれまで多すぎ。

・なけなしの金で起業後はじめていったグアム旅行は4日間ハリケーンでビーチもプールもクローズ。

・美食の町スペインのサンセバスチャンに行ったときは嵐で飛行機も欠航で帰れず。

・サーフィンをしに1泊だけしたプーケットは嵐でホテルが丸一日停電。

・1ヶ月のハワイから帰国する日に台風で飛行機が欠航したらあやうく宿泊難民

てことで、家族の晴れパワーにあやかりたいもんです。

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