山師とサイコパス。当たるビジネスを探していると失ってしまう大切なもの。
目次
こんにちは。河野です。
今日も開封していただきありがとうございます。
<今日のサマリ>
【今週のトピック】当たるビジネスを探していると失ってしまう大切なもの
【雑談】起業家時給格差が止まらない。
【編集後記】”人間ドック”と看護士さんの偉大さ。
おかげさまで配信も400回突破!
今年も最後の回になりました。
張り切っていきたいと思います。
【今週のトピック】当たるビジネスを探していると失ってしまう大切なもの
さて、今週は問題からです。
一緒に考えてみてください。
今年あなたが鳴り物入りで始めた新規事業があります。
新規事業とは新しく取り扱った商品やサービス。
この1年情熱的に取り組んできたつもりです。
担当者として社員か、
外部の人をアサインしました。
その人はまだ収益が出ていない事業だから安い報酬にもかかわらず
共感してくれて情熱を注いできてくれました。
会社の未来の飯の種にするつもりでした。
年末も終わろうとしているとき、
客観的な分析をしてみました。
結果はできれば知りたくないものでした。
1年間の結果を踏まえて
市場の大きさ、顧客獲得コスト、
1年前よりもはるかに増えたライバル、
利益率、会社のキャッシュ。
どれをどう分析しても、
今の会社の体力では長い存続は
自分の首を絞めることになり危険です。
あなたは本来は撤退するべきということくらいわかってます。
担当者にもこの事業からは外れてもらい、
別の役割になってもらうほうが
有効に人件費が使えることも明白です。
でも、そうはしません。
「今すぐキャッシュに困るわけではない。」
「なんとか片手間ならやっていけそう。」
「せっかくがんばってくれているのだから申し訳ない。」
「いずれにせよ未来の飯の種は必要なのだから辞めるべきじゃない。」
こういう感情が沸いてくるんです。
こういうとき、あなたならどんな判断をしますか?
起業していればこんな”キツイ判断””キツイ決断”
をしなければならないことって何度もありますよね。
こんなとき、一番正解に近いのは
やはり”論理的な決断”なのだろうと思うんです。
今回のケースであれば、
撤退して今の担当者に一番利益が出る仕事に戻ってもらうことかなと。
それでお金は確実に増えると思うので、
そしてまた体力を蓄えて次の飯の種へ投資をすることなのだとうと。
今やっていることはあきらめるんです。
いくらかお金を使っていても損切りします。
でも、そう決断できる人はなかなかいなくないですか?
起業していない人からしたら、
「起業家とはこういう決断が自然とできる人だ。」
というイメージがあるかもしれません。
実際は起業家でも9割くらいの人って論理的に決断できないと思います。
なぜなら当たり前ですが、
感情が大きく影響するからなんです。
「本当はそうしたほうがいいけど、
感情的にそうできない。」
これがビジネスで一番難しい課題だと、
データ至上主義で有名なマーケッターも言っていました。
それくらいに、僕らは頭ではわかっていても
正しい判断ができないんですよね。
だからこそ社長専用のコンサルタントや
コーチといった職業も存在価値があったりします。
一方で・・・
こういうときに即”撤退”と決断できる人も、
一定の率で存在したりします。
僕個人の経験知として全体の1割くらいの方でしょうか。
感情ではなく、論理的な判断を連続してできる人です。
こういう人は起業家としてとても優秀なのだそうです。
”サイコパス””サイコパス資質”とも呼ぶそうですね。
■サイコパス的起業家は最強
簡単に言えば目的のために手段を選ばない人。
目的に集中力が途切れない人。
あ。ちなみに”サイコパス”って言葉は知っていますか?
正しくは精神病質。
冷酷で、目的のためなら手段を選ばない人という犯罪者のニュアンスで
使われると思いますが、
起業やリーダーシップなどを語る場合には
「サイコパス」が成功する資質だとも言われているのですね。
有名なところだとスティーブジョブズさん。
サイコパスっていうより
”サイコパス的資質”という感じですかね。
僕はコンサルタント会社をやっていますが、
自分自身もコンサルタントをしています。
そういうときに
コンサルタントとして
一番論理的に相性がいいのがサイコパス的資質のある人です。
論理的に相性がいいといのは
そのビジネスが成長する確率が最大になるという意味です。
好きとか嫌いじゃなくて、
成長するかどうか、目的を達成するかどうか、
変化を得られるかどうか?という意味です。
僕が目的にこだわって、
コンサルティングマシーンのように分析したり
アイデアを出したりしても、
何の感情的躊躇もなく決断して実行してくれるからなんですね。
仮説がどんどん実行されていくので
正解への時間がすごく短くなるわけです。
もちろん
僕が論理的にコンサルティングマシーンになればの話であって
僕の感情面が邪魔をすると、
「この会社にはこういうのはふさわしくないかも」とか
「この人に力は貸したくない」とか思っていると
駄目なのですけどね。(笑)
サイコパスの人は結果を出しやすいけど、
時に冷たく思うこともあったりもしますが
まじめに仕事をしていたり
成熟した大人からは以外と嫌われたり
距離を置かれたりもしません。
人から甘えたりはしてもらえませんが、
起業家でいる限りは得のほうが多いと思うんですね。
僕個人はこういう人は
話していて面白いので大好きです。
結婚したり、息子になったりしたいとは思いませんが
大好きです。
■夢想家と山師
逆にサイコパス的資質に似ているけど
ぜんぜん違う種類の人がいます。
僕はその種類の人を夢想家と呼んだり、
山師(やまし)と呼んでいます。
・言う事がころころ変わる。
・目的のために手段を選ばない。
・人の感情の機微があまり理解できない。
こういうのは、
サイコパス的資質の方に似ているのですが、
大きく違うことがあります。
それは、
・集中できない。
・継続できない。
・実行しない。
要するに、
はらをくくる。
という行為がごっそり抜けているのですよね。
サイコパス的資質の起業家も会うたびに
やっているビジネスが違うことも多いです。
山師や妄想家の人も会うたびに
やろうとしているビジネスが違います。
”やっている”
と
”やろうとしていると説明している”
これが最大の違いかなと。
ちなみに、
失敗の責任も本人が受け持つのだから
サイコパス的起業家にとっても、
妄想家にとっても、人の勝手だと思います。
でも僕がどうしても気になることがありまして、
それが今日の本題なんです。
それは、2人の”失う物の差”。
■夢想家と山師が失うもの
サイコパス的起業家は、
実際実行しちゃいますから
そこに投下した時間と、
資金は撤退すると失います。
でもビジネスなんて1勝9敗。
やるだけ成功率を上げちゃうのも
彼らです。
だからこそ。
”天才”と呼ばれたりもするのかなと。
彼らに何か教えを請いたいと思う人も出てくるし、
実際お金も儲けてたりします。
ビジネスのパートナーとしても最強です。
だって機械みたいに目的に走ってくれますから。
妄想家は、
実行しないことが多いです。
すくなくても集中と継続することができないので
なにかしているように見えても、
実行とは呼べない程度で終わります。
でもビジネスなんて1勝9敗。
やらないと成功率は上がらないので、
いつまでたっても成功体験が得られないのも
彼らです。
だからこそ。
”夢想家””山師”と呼ばれたりもするのかなと。
彼らに何か教えを請いたいと思う人は出てこないし、
実際お金も儲けてたりしません。
ビジネスのパートナーとしては最悪です。
すぐにハシゴを外しちゃいますから(笑)
つまり、夢想家、山師は
信頼や信用をすこしずつ失っていくんですよね。
「起業して失敗しても0になるだけ。
怖いものなんてない人生一度きりチャレンジせよ!」
これが正解だとするならば、
起業家は何も失わないはずなんですが、
最初から人にぜんぜん信用されてない人でもないかぎり
”信用”を失っていくんですね。
起業しようとしている人で、
配偶者、パートナー、親、友人などから
チャレンジを否定されたりしている人がいます。
この手の相談もよく受けるのですが、
相手の方の理解不足や
自分と違う世界に行ってほしくないという相手の願望もあるはあるので
シカトせよっていうのが正しいアドバイスだと思うんですが、
原因のひとつは言っている人が山師、妄想家だからじゃないかと思うんですね。
要は、覚悟が足りないように見える程度の
実行・集中しかしてないというか。
それを見透かされて信用を失った結果
「あなたにはできるわけがない」みたいな話になっているとも
思うんですよね。
ビジネスパートナーが見つからないってのも同じで、
覚悟が足りないように見える程度の
実行・集中しかしてないとか、
言っていることがいつも違うけど実行した話は聞いたことがないとかで
それを見透かされて信用を失った結果
「今回は遠慮しとくね」みたいな話になっているとも
思うんですよね。
「起業なんて失敗しても0になるだけ。」
これは100%同意です。
でも
「起業するぞ!するぞ!」という蕎麦屋の出前状態。
「あれが儲かりそう!」という徳川埋蔵金特番状態。
これは信用はマイナスになっていくので
あんまり人には言わない方がいいでしょうね。
てか、そんな「逆転」はないから、
まじめに仕事(起業)を実行しようぜってことなのだろうと思います。
【雑談】
ブラック企業
好きの搾取
などなど。
労働者の賃金と時間のアンバランスが
叩かれている今日この頃。
でも商売している人なら、
コモディティな代替可能な労働力は
できるだけ安くして
利益を最大化するか、
代替不可能な優秀な人の報酬を最大化したいと思うと思います。
優秀の定義は会社によって違いますので触れないとして、
コモディティな人員の権利を最大化せねばと思っている人って
スモールビジネスの社長でそんなにい感じもします。
というかそんな余裕がないのじゃないかと。
コンサルティングをしている時も
時給換算の話をよくしますが、
たとえばECの配送ラベルの印刷をする人材の
ボーナスを多くしてあげるには?
なんて議論はまず出てきません。
優秀な人をどうやって気持ちよく働いてもらうか?
どうやって生活を守るか?
利益をどうやって出すか?
次のビジネスモデルはどうするか?
etc・・・
最後に、
がんばってくれている人の
できれば給料も上げてあげたいし・・・
となります。
独立していてもしかり。
時給換算で100円くらいの価値で
せっせとシステム開発をする人もいれば、
時給換算で10万近い価値のシステム開発をする
若者もいるわけです。
やはり、コモディティにならないための
準備はいるのだろうなって思うんですね。
それは起業していても
どこかで働いていても。
「今の会社は社長がいい人だから・・・」
といっている人も同じです。
で、
今はお金じゃなくて
充実したライフスタイルを送るほうがいい。
そういう価値観が主流だと思いますし
自然なのだけど
コモディティな人材であるかぎり
起業していようが、
働いていようが
充実したライフスタイルを送るほどの
給与は手に入らないわけです。
ってことでけっきょくは
感情的には納得しずらいけど
もっと格差が生まれるだろう。
ということは理解しておいたほうがいいかもですね。
あ
もちろん欧州で多くあるような
社会主義的な国民保護があるなら
その価値観が充実したライフスタイルである人にとっては
コモディティな人のままでもいいのだろうなと思うんです。
でも
すでに日本という刺激的なところにすんでしまうと
充実したライフスタイルとやらには
コモディティな人材では得られないお金が
いるって話にもなって。
なかなか
難しいテーマだなーなんて思います。
【■編集後記】
えー。ごほん。
人間ドック
決死の覚悟で言ってきました。
結果をご報告します。
胃、異常なし。
大腸、異常なし。
ピロリ菌、陰性。
でも大腸のカメラって大変ですね。
病院に行って、半日くらいずっと
(きたなくてすんません)
うんちを出す。出す。出す。
そしてそのときナースコールして
かわいい看護士さんに見せないと駄目なんです。
何回も(笑)
何が恥ずかしいって
それが一番恥ずかしかったです。
でも本当は
お尻まるだして
検査されてるのが
一番素敵な格好なんですが、
そのときは気がついてませんでした(^・^)
しかし麻酔をしてもらっての
胃カメラと大腸カメラだったので
苦痛ゼロ。
過去1回だけやった検査が
地獄の苦しみだったので
嘘のようでした。
これなら、
来年?もやれそうです。
でも今回つくづく思ったのが
看護士さんの偉大さ。
笑顔でサポートしてくれて
うんこのチェックまでしてくれて。
途中おじいちゃんが
検査後の朦朧としているなか
廊下でもらしちゃったんですね。
現場はざわーー!となったんですが
冷静に そして満面の笑顔で
処理をしてらっしゃいました。
(もちろん床掃除も看護士さん)
これが感情労働とか言われるゆえんなのですが
ありがたい反面激務ですよね。
もっと日本の医療業界は進化するべきなのだろうなと
お尻の開いたパンツをはいたまま
思いふけっていました。
でも人安心です。
コンテンツラボ横乗り部
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現在47名。
(みんな本当?(笑))
知っている人だったりもしましたが、
ありがたいですね。
どこか暖かいところで1回やります。
何を?というのはそのときに(^・^)
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