テキスト版【第454回|ブログメルマガSNSとかアウトプットがとにかく苦手。は、たぶん言い訳。】
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アウトプットが苦手です。は、たぶん言い訳だと思う件
こんにちは。河野です。
今日も開封していただきありがとうございます。
今日はブログ、メルマガ、ソーシャルメディア、動画、あらゆるメディアでの発信について話します。
「向き不向きがあるよね。」
「好き嫌い。があるよね。」
って言えば、苦手な人のは共感されるんですが、今日それに「嘘つけ!」って感じで反論します(^ ^)
この話をしようと思ったきっかけは欧州渡航でアムステルダムに行った時の出来事にあります。
「芸術は爆発だ!」
小さい頃コマーシャルで、大阪万博の太陽の塔を作った岡本太郎さんが叫んでいました。
今であればクリエイターというのでしょうか。
古い言い方をすれば芸術家。そういう人の創作活動について詳しい人っていますか?
僕は結構ミュージシャンや画家さんなどのクライアントさんはいるんですが、
創作活動については、よくわかっていません。
音楽にも絵にも興味があまりないからでしょう。
そんな僕が人生初めて美術館にいってきました。
アムステルダムに滞在した時です。
アムステルダムにはゴッホの美術館があるんですね。
欧米ではゴッホと呼ばず、ファンゴッホというそうです。
「絶対行くべきだ。絵がわかんなくても行くべきだ」とあまりに強く勧められたので
チケットを取って1人で行ってきました。
なんと場違いだなーと思いながら、
「僕いつも美術館きてますけど?なにか?」みたいな顔して行きました。
話が逸れますが、オランダの美術館はほぼ全部チケットはネットでとります。
当日現地にいってもインフォメーションの人がサイトからeチケットを取れって案内している徹底ぶりです。
入場時間も30分きざみで区切られるので、ルーブル美術館みたいに長蛇の列に並ぶことはなく便利です。
そして、マルチメディアガイドと呼ばれるヘッドセットを1000円に満たない額で貸してくれて、
日本語で最初から最後まで詳しくガイドしてくれます。
結果なんですが、めちゃくちゃよかったです。
本当に行ってよかったと思います。
芸術に目覚めたのではありません。
ゴッホだから「わーこれが本物のひまわりかー!」と感動したわけでもありません。
相変わらず、何がそんなにすごいのかわかっていません。
僕がすっごい刺激を受けたのは実はマルチメディアガイドの音声解説なんです。
ガイドでは、主要な制作物についての解説を日本語でしてくれるんですが、
「この絵は何がすごいか?」 どういう”完成した絵”についての解説はそんなに多くないです。
「なぜこの絵を描いたのか?」「どのように描いたのか?」という製作プロセスとか、作者であるゴッホの思いなんてことが詳しく説明されるんです。
みなさん絵のことを詳しくない人。
ゴッホのような超有名画家って、どんなふうに絵を描いていたと思います?
ある日、ふと内面からほとばしるインスピレーションが湧いて、
あわててイーゼルとパレットを手に、一心不乱に寝食を忘れて書き上げる。
体力の限界を超えて書き、かきあげた時には3日眠り続ける。
みたいなイメージがないですか?
ゴッホに限らず、天才にはそんなイメージですよね。
ワールドカップでも話題になったアルゼンチンのメッシ選手。
彼もフリーキックをドロドロになるまで何十万回もキックして上手になったとは思えません。
最初からある程度は飛び抜けてたのだろうなと。
だからこそ宇宙人って言われるわけです。
マルチメディアガイドの渋い男性ナレーターの説明はその期待を完全に裏切りました。
たとえばゴッホの有名な絵で。
じゃがいもを食べる人(The potato eaters)というのがあります。
僕はこの絵に残念ながら何も感じることができません。
でもその製作プロセスにはびっくりしました。
曰くゴッホは農民の美しさを表現したかったそうです。
そのコンセプトを考えた時に、自ら土にまみれながら芋を作り、その芋を家族で食べる食卓を表してるそうですが
それを表現するために、くらい部屋の絵を1枚きちんと描いてみたり、
農民の描写だけをしている絵を何枚か描いたりしています。
つまり、コンセプトを考えて、下書きとか、素材だけを複数作り、最後に完成品として再構築再構成して製作してるんですね。
おまけに友人の画家に感想まで求めています。
これって多くの現在の製作物の完成までの工程とほぼ同じです。
めっちゃ手が込んでます。
そしてしんどい作業です。
大切なポイントは、1枚の絵を書くために机の上や散歩の途中にうんうん頭を抱えてたわけじゃなくて、
何枚もの絵を何時間もかけて描いているってことです。
漫画家を目指す人気漫画で(ややこしいですが主人公の高校生が漫画家を目指す漫画です)バクマンってのがあります。
それも同じような製作プロセスが出てきます。
何個も何個も漫画を描き続けてるんですよね。
小説家の村上春樹さんの「職業としての小説家」という本に書かれている製作プロセスも同じ。
海外のとある街に長期滞在して、毎日200枚とかってノルマを決めてひたすら書くそうです。
何が言いたいかというとですね、
アウトプットって、「得意、不得意。向き不向き。好きキライ」という物差しで測るほど単純ではないということです。
たくさんアウトプットしないと上手にならないというか、
アウトプットをしている人は「得意で 好きなこと」になるけど、
「得意じゃなくて、好きでもない」とアウトプットしない人はきっと永遠に不得意なんだろうないうことなんですよね。
サーフィンはサーフィンしないと上手にならないし、
ランニングはランニングしないと早くならないのと同じ。
なので、アウトプットが苦手な人は、苦手なんじゃなくてそういう苦労が嫌って解釈するべきですね。
ここで反論があると思います。
「だって。私別にアウトプットとか必要ある仕事じゃないし。。。」
その通り、
社長で運用を全部スタッフなり外注に任せればアウトプットはいらないだろうし、
集客が自分の発信力頼ってない場合不要です。
でもですね、こうも思うんです。
世の中には、発信する人と発信しない人しかいません。
発信する人は、圧倒的少数です。
資本主義の論理では希少なものが価値が出ます。
つまり高く売れます。
そして不確実な未来を自分らしく生き抜くには自分への投資が一番だと誰かがいいました。
この投資とは資格を取るとかじゃなくて、自分のスキルを上げろってことでもなくて、
人から選ばれる人になっておけってことだと僕は解釈しています。
人は手を上げていない人のことは気がつきません。
すっごい天才サッカー少年がいても、国際試合に出ていないと有名クラブからはスカウトされません。
もちろん、ものすごく人気のある商材の権利を持っていたりしたら
未来は明るいでしょう。
でもやはり「権利を奪われる」可能性は0じゃありません。
自分の発信しててきたこと、発信を受け取った人の認知は墓場まで持っていけるわけで、
そうなるとアウトプットってものすごい武器になると思うんですよね。
武器じゃないか。保険?です。
あ。なんだかアウトプットせよ。みたいなまとめ方になってきましたが、
別に目立てとかそんな話じゃなくてですね。
アウトプットはしなければならない。アウトプットしたい。
というのはあると思うんだけど、「楽してやれないなら嫌だ」ってのが本音でしょ?
って話なんですよね。
やりたくないです!ならいいのですが、
「苦手。不得意。向いてない。」と言ってるとしたらもったいないです。
今から書くか話せ。
そう思うわけです。
だってゴッホだってひたすら描いてたんですから。
【編集後記】ワールドカップで感じる心の渇望感
にわかサッカー観戦者としてワールドカップも結構見てます。
さすがにリアルタイムで観たのは日本戦くらいですが、その中でかっこいいなって思うヒーローが何人かいます。
中でも僕はクロアチアのモドリッチ選手が好きになったんですが、
理由を考えてみました。
(wikipedia)
有名なクリスチャンロナウド(ポルトガル)、
メッシ(アルゼンチン)、ネイマール(ブラジル)にはあんまり共感しません。
すっごいスター性のある選手だし、プレーもセクシーです。
かっこいい。
なんですが、なぜでしょうね。
どうやら僕はスポーツにはスポ根的な要素を求めるようです。
モドリッチさんは、とにかくよく走るんです。
走るってことは守備もよくするってことなんですが、つまりは献身的。
学生時代根性論が大嫌いだったし、
チーム競技も苦手でした。
でもこういう人に感動を覚えてます。
これが年をとった現れなのか、
もともとチームで何かをやり遂げるってことに憧れがあって投影しているのかはわかりませんが、
チーム競技もやってれば面白かったかなーと。
ひとりひとりが独立して総フリーランスの時代が来ると言われて久しいですが、
実は、同じ目的をもったチームで全力で何かを目指すことの面白さの憧れを同時にもち葛藤している1人ビジネスの成功者も多いんです。
なんやかんやいって人は人と繋がっていたいんですね。
それがスポーツや仕事じゃなくても。
ここだけはAIではできませんしね。